2020年7月10日から、文化庁の補助事業である「文化芸術活動の継続支援事業」の申請受付が始まりました。
この制度は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた文化芸術関係者に対して、活動の再開・継続に向けた取り組みに要する費⽤を補助するものです。
ここでは、文化芸術活動の継続支援事業について解説します。
文化芸術活動の継続支援事業
「文化芸術活動の継続支援事業」は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により活動自粛を余儀なくされた文化芸術関係団体等に対し、活動の再開・継続に向けた積極的な取り組み等に必要な経費を支援し、文化芸術の振興を図ることを目的とした補助金制度です。
◆対象者
直近3年間で2回以上の⽂化芸術活動を⾏う、次の個⼈⼜は⽂化芸術団体が対象
【個⼈】
フリーランスを含む個⼈事業者(例:実演家、技術スタッフ等)
【⽂化芸術団体】
常時使⽤する常勤の従業員の数がおおむね20⼈以下である団体
◆補助対象となる条件
補助事業者が、次の状況にある⽂化芸術活動に携わっていることが条件です。
- 不特定多数に公開することによってチケット収⼊等をあげることを前提としたものであること
- 新型コロナウイルス感染症によるイベント等の⾃粛によって⼤きな影響を受けていること
- 今後の再開に当たって複数の者の参加が必要であったり、稽古が必要などの理由など何らかの事情があり、すみやかな再開が困難であったり、新型コロナウイルス感染拡⼤予防のために従来と同様の収⼊が確保できない可能性があるなどの事情があること
次の分野を対象範囲として想定
- ⾳楽、演劇、舞踊、映画・アニメーション
- コンピュータその他の電⼦機器等を利⽤した芸術
- 伝統芸能(雅楽、能楽、⽂楽、歌舞伎、組踊、その他)
- ⼤衆芸能(講談、落語、浪曲、漫談、漫才、歌唱、その他)
なお、次の分野についても、個展の開催や対局の公開で収⼊を得るなど、「補助の対象となる条件1、2、3」を満たす場合は対象
- 美術、写真、茶道・華道、書道、国⺠娯楽(囲碁・将棋・その他)
◆補助の形態
【活動継続・技能向上等⽀援A-①】 上限額:20万円
- 標準的な取り組みを⾏うフリーランスを含む個⼈事業者向け
- プロの実演家・技術スタッフ等を対象に、練習のための稽古場の確保、技能向上のための研修資料等の購⼊、調査・制作準備等の活動費を⽀援
【活動継続・技能向上等⽀援A-②】 上限額:150万円
- より積極的な取り組みを⾏う個⼈事業者向け
- 感染症対策を踏まえた新たな練習⽅法の確⽴、動画収録・配信による活動の発信、会計処理に関する講習の参加等、発展的取組を⾏う活動費を⽀援
※A-①とA-②の重複申請はできません。
【活動継続・技能向上等⽀援B】 上限額:150万円
- ⼩規模団体向け
- 新型コロナウイルス感染症に対応した新たな公演・制作の企画等の活動費を⽀援
【共同申請】 上限額:1,500万円(10者の場合)
- ⼩規模団体・個⼈事業者向け
- ⼩規模団体が主体となり、複数の個⼈事業者と共同して取り組む公演の開催に向けた検討会の開催、トライアル公演等の活動費を⽀援
◆事業実施期間
2020年2月26日(水)~2020年10月31日(土)
ただし、団体が行うトライアル公演については 、12月6日(日)まで延長が可能。
◆申請方法及び審査の流れ
申請については、補助⾦申請システム等による電⼦申請により手続きをします。
◆申請期間
第1次募集:2020年7月10日~7月31日
第2次募集:2020年8月 8日~8月28日
第3次募集:2020年9月12日~9月30日(予定)
※第3次募集は、行わない場合がある。
◆お問合わせ先
令和2年度「文化芸術活動の継続支援事業」事務局
フリーダイヤル:0120-620-147(営業時間 10:30~17:00)
文化芸術活動の継続支援事業についてまとめてみました。
申請要件が複雑になっているため、まずは制度申請について事務局に確認をした方がいいかもしれません。
また、第3次募集は行われない可能性があるため、補助金の対象者は申請を早めに進めた方がいいでしょう。
編集後記
昨日は、持続化給付金の対応と法人の月次処理を。あとは新たな仕事の準備のためにネットで調べものをしていました。