長い道のり

長かった税理士試験。官報合格までの道のりを振り返る

平成30年(第68回)の税理士試験に官報合格し、11年という長い受験生活を終えることができました。

忘れないうちに長かった税理士試験を振り返りたいと思います。

 

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税理士を目指したきっかけは

税理士業界に入って11年になりますが、税理士を目指す前は、人材業界で13年働いていました。

中小企業の経営者に対して採用力アップの提案をする採用コンサルタントから、就職サイトの企画運営まで幅広く採用業務に携わり、最後の3年間は財務経理で管理会計を担当しました。

財務経理への配属時は、簿記の知識は全くなく、専門書で勉強しながら何とか業務をこなしていましたが、自分の知識不足を感じていました。

 

そして、経験を積むうちに「やはり基礎から学びなおそう」と思いはじめ、大原の説明会に参加したのが、税理士試験の勉強を始めたきっかけです。

せっかく学ぶなら難易度が高い講義のほうが真剣に勉強に取り組めると思い、税理士コースの簿財パックをすぐに申し込み、そこから長い受験生活がスタートしました。

実務に活かせる知識を身に着けるために始めた勉強ですが、半年ほど勉強をしたあたりから、税理士として経営者の役に立てる仕事がしたいという気持ちが強まり、キャリアチェンジをする覚悟が決まりました。

 

採用コンサルタントとして多くの経営者と仕事をする中で、経営者が従業員に相談しにくい悩みを抱えていて、社内に弱みを見せられない孤独な立場であることを知りました。

そんな「孤独な経営者に寄り添える仕事がしたい」という強い思いがあったからこそ、税理士試験を途中であきらめることなく、「合格」というひとつのゴールにたどり着けたと思います。

 

税理士試験を受け続けて感じたこと

税理士試験をスタートしたのが39歳のときで、それから11年後の50歳にしてやっと官報合格できました。

当初は、「45歳までに資格取得して独立」という計画だったので、本当に時間がかかりすぎました。

 

時間がかかった一番の原因は、早く合格したいと焦りすぎたことです。

・働きながらの勉強で3科目受験という無茶なトライを2年もしたけどあまり結果が伴わなず。
・講義のボリュームが少ないという理由で固定資産税を選択して2年で挫折する。

40歳近くからのキャリアチェンジであったため、本当に焦りすぎて、結果として遠回りしました。

働きながらの受験であれば、確実に1年1科目を合格レベルまで仕上げて、受験をした方が合格は早いと思います。

 

それと、6年で4科目合格した後に、最後の相続税で合格までに5年もかかってしまいました。

相続税は実務で役立つこともあり、5科目の最後の科目として受験するひとが多くいます。

いままで4科目を合格してきたレベルの高い受験生がライバルとなるため、本試験ではちょっとしたミスが合否に大きく影響します。

最後に受験する科目としてはリスクが高いと思いながらも、いまさら他の科目を勉強する気持ちにもなれず、今年こそはという思いで受験を続けていました。

これから受験を考えるひとは、わたしのような失敗談も参考にして、同じような失敗をしないよう受験を頑張ってください。

 

これから税理士を目指すひとへ

今年も税理士試験の受験生、合格者とも減少し、年々合格者の高齢化が進んでいると言われています。

「税理士」が、将来消える職業として、メディアや雑誌に取り上げられることが多いことも、受験生の減少に影響しているのでしょう。

 

税理士試験だけをみると受験者は減っていますが、一方で、税理士試験の一部免除を選択して大学院へ入学するひとは増えているそうです。

わたしも、昨年の税理士試験後に大学院への入学を考え、2校ほど入試説明会に参加しましたが、会場が満員になるほど人があふれていました。

授業料さえ用意すれば入学できると安易に考えていましたが、最近の入試倍率を知り、大学院への入学も簡単ではないことを実感しました。

 

いまでは、税理士になるためのメインルートが「5科目合格」から「科目免除併用」に変わっています。

税理士試験は、合格までに平均8年かかると言われていますので、税理士としてのスタートラインに立つために要する時間は、短いに越したことはありません。

わたしも最後のほうは意地になって受験を続けていましたが、いまから思うと大学院との併用を選択すればよかったと後悔しています。

大学院の費用はそれなりにかかりますが、早く税理士になれれば投資した費用の回収も早められます。

これから税理士を目指す方は、ぜひ大学院との併用を検討してみてください。

 

編集後記

今日は来客ラッシュの一日でした。この時期は応接がすぐに埋まってしまいますので、お客様を待たせることなくセッティングするのが一苦労です。

 

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