確定申告の納税方法として、振替納税を利用している方は多いと思います。
この振替納税の利用手続きが、2021年1月からオンラインで行えるようになりました。
ここでは、振替納税のe-Taxを利用したオンライン手続きについて解説します。
振替納税の利用手続きがオンラインで可能に
振替納税とは、事前に税務署又は金融機関に振替依頼書を提出して、納税者名義の預貯金口座から口座引落しにより国税を納付する手続きです。
振替納税を利用することにより、納税者は預貯金残高を確認しておくだけで、納付のために金融機関又は税務署に出向かなくても済むというメリットがあります。
この振替納税を利用するには、いままで書面で「振替依頼書」を提出する必要がありましたが、2021年1月からe-Taxを利用してオンラインで提出ができるようになりました。
利用可能な税目
- 申告所得税及び復興特別所得税
・期限内に申告された確定申告(3期)分及び延納分
・予定納税(1期、2期)分 - 消費税及び地方消費税(個人事業者)
・期限内に申告された確定申告分及び中間申告分
利用可能な金融機関
インターネット専用銀行等の一部の金融機関では利用ができない場合があります。
e-Taxにより振替依頼書の提出が可能な金融機関と預貯金口座の種類については、「オンライン提出利用可能金融機関一覧(振替納税)」で確認ができます。
なお、オンラインにより所得税と消費税の2税目について振替納税の手続きをする場合には、1税目ごとに手続が必要となるため注意が必要です。
振替依頼書のオンライン提出
オンラインによる振替依頼書の提出は、e-Taxの次のメニューから行うことができます。
- 受付システム
- e-Taxソフト(WEB版)
- e-Taxソフト(SP版)
ここでは、e-Taxソフト(WEB版)を利用した振替依頼書の提出について解説します。
e-Taxを利用するには、利用者識別番号が必要になるため、利用者識別番号を取得していない場合は、まずはe-Taxの利用開始手続から利用者識別番号を取得します。
利用者識別番号の準備ができたら、e-Taxのトップページからe-Taxソフト(WEB版)に進みます。
利用者識別番号を利用してログインをし、「申告・申請・納税」に進みます。
「新規作成」の「操作に進む」をクリックして次に進みます。
ここで、振替納税の手続きをする税目を選びます。オンラインで振替依頼書を提出する場合は、所得税と消費税のそれぞれで手続きが必要になります。
「注意事項、個人情報保護方針、約定についてはこちら」をクリックし、内容を確認してから「同意する」にチェックを入れます。
「申込内容」の画面で納税者に関する情報を入力して次に進みます。
「ネット口座振替受付サービス」から振替納税の口座登録を行います。
最後に、「振替納税受付内容確認」で申込内容を確認して、「提出」をクリックすれば手続きは完了となります。
納税地が異動したときの振替納税の手続き
振替納税を行っている個人が、引っ越しをして所轄税務署が変更になったときは、いままでは転居先の所轄税務署で新たに振替納税の手続きをする必要がありました。
この振替納税の手続きが、2021年1月からは、納税地の異動届出書に異動後も継続して振替納税を行う旨を記載すれば不要となりました。
納税地の異動届出書に、「振替納税に関する事項」のチェックボックスが追加されています。
今後は、異動届出書と一緒に振替納税の引き継ぎができるため、振替納税の手続きを忘れて口座引落がされないというトラブルは減りそうです。
振替納税のe-Taxを利用したオンライン手続きについてまとめてみました。
2021年1月から、個人のダイレクト納付利用届出書もe-Taxで提出することが可能になりました。
パソコンやスマホから簡単な操作で振替依頼書が提出できるため、早めに振替納税の手続きを済ませておきましょう。
編集後記
週末は、確定申告のスポット相談の対応とブログのメンテナンスを。ブログのテーマを変更したのでレイアウトの調整に手間取っています。