11月に入り、今年も残り2か月を切りました。
日々の帳簿づけが溜まっているフリーランスや個人事業主の方は、そろそろ確定申告に向けて処理を始めましょう。
確定申告の準備は早めに始動しよう
10月に入ってから生命保険の控除証書が届き始めているので、確定申告を意識し始めている方が増えていると思います。
毎日コツコツと帳簿づけをしている方は、そのまま処理を進めればいいのですが、一方で帳簿の処理を溜めている方は、焦らないといけません。
領収書の整理や帳簿づけは時間がかかるので、そろそろ動き始めないと年明けに慌てることになります。
12月に入ると何かと忙しくなって、経理の時間を確保するのは難しくなるため、11月から帳簿の処理に取り組みましょう。
この時期から帳簿の処理に取り掛かる目的は、年内に概算の利益予測をするためです。
そして、早い段階で利益が出ることがわれば、年内のうちは節税対策に取り組めます。
たとえば、翌年に予定しているパソコンの買い替えを前倒ししたり、小規模企業共済やiDeCoに加入したりといった対策が間に合います。
確定申告が必要な方が、帳簿の処理を先送りするのは、デメリットしかありません。
年明けに利益がでることがわかっても、それでは節税対策には取り組めません。
少しずつでも構わないので、いまからすぐに処理を始めましょう。
税理士への相談も早めがいい
フリーランスや個人事業主の方には、自分で確定申告に取り組むようアドバイスをしています。
自分で確定申告を経験すれば、日々の帳簿づけや所得税の計算についての理解が深まります。
そして、税理士に支払う費用が削減でき、自分で確定申告ができるようになるメリットがあります。
まずは自分で取り組んでみて、わからないところだけ税理士に相談するのもひとつの方法です。
最近は、スポット相談というメニューを用意している税理士が増えているので、こういったサービスを上手く利用すればいいでしょう。
わからないからすべて税理士に丸投げではなく、できるだけ自分で取り組むべきです。
税理士事務所では、12月になると年末調整の業務が始まって、徐々に忙しくなります。
そして、年が明けると本格的な繁忙期に入り、3月末までは確定申告の業務に追われます。
ですから、税理士に確定申告を相談するのであれば、遅くとも1月中には問い合わせた方がいいでしょう。
それから、開業したばかりで、どうしても自分で確定申告ができないという方は、年内には一度税理士に相談しておきましょう。
なぜなら、税理士に確定申告を依頼する場合は、あまりギリギリになると依頼を受けてもらえないケースがあるからです。
仮に対応してもらえたとしても、通常より高い費用を請求されたり、細かくチェックもせずに確定申告を進められたりします。
ですから、税理士に早めに相談して、準備すべき資料について確認をしておくことです。
来年の準備に早めに取り掛かる
「いつも確定申告は期限ギリギリ」という方は、毎年3月まで前年の処理や片付けに追われているはずです。
新しい年が始まって3か月も過ぎていたら、前年の経理業務を翌年の事業計画に役立てるにはタイミングが遅すぎます。
そうなると、せっかく取り組んだ経理業務が、本来の目的である経営管理には一切活かされず、確定申告の税額計算だけの利用で終わってしまうのです。
いつまでもこんなペースで確定申告に取り組んでいては、経営の実態を正確に把握できないまま、事業を続けていくことになります。
ですから、事業を計画的に進めるために、経理業務の習慣から見直さなければなりません。
そのためには、今年の処理を早めに終われせて、年明けからは経理を溜めずに処理をしていくことが大切なのです。
税金計算だけのために、帳簿づけをするのは、もったいないことです。
ぜひ毎日経理に取り組んで、日々の帳簿づけが経営管理に役立つような仕組みに変えていきましょう。
編集後記
昨日は、名古屋駅までセミナーに参加するために出向きました。駅前に大きなクリスマスツリーが飾られていて、もうそんな時期なんだというのを感じました。