2020年1月から、「チャットボット」という税務相談サービスが試験導入されています。
確定申告について知りたい情報をチャット形式で入力すると、AIが自動で回答をしてくれます。
ここでは、「チャットボット」の利用方法についてに紹介します。
「チャットボット」とは
国税庁は、税務相談「チャットボット」を、2020年1月15日(水)から3月31日(火)まで試験導入しています。
チャットボットとは、「チャット」と「ロボット」を組み合わせた言葉で、AIによる自動会話プログラムのことです。
納税者が知りたい情報を、メニューで選択したり、フリーワードを入力すれば、AIを活用して自動で回答を表示させてくれます。
チャットボットを利用すると、曜日や時間に関係なく税に関する疑問を気軽に質問できたり、国税庁HPに掲載されている情報へ短時間でたどり着くことができます。
2020年1月からの試験導入では、「医療費控除」や「住宅ローン控除」などの各種控除を中心に、給与収入や年金収入がある方の「よくある質問」に対応しています。
具体的には、次のような質問に回答してもらえます。
- 給与所得、年金の所得に関すること
- 確定申告の手続に関すること
- 医療費控除、住宅ローン控除に関すること
- 社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除、生命保険料控除、地震保険料控除、寄附金控除 (ふるさと納税)、雑損控除、寡婦・寡夫控除、勤労学生控除、障害者控除、配偶者(特別)控除、 扶養控除、基礎控除に関すること
- スマートフォンでe-Tax送信する際の事前準備に関すること
令和元年分の確定申告においては試験導入のため、今後は相談事例を蓄積して、回答できる範囲が順次拡大される予定になっています。
「チャットボット」の利用方法
国税庁HPのトップページにある「分野別メニュー」に、チャットボットへのリンクがあります。
このリンクをクリックすると、チャットボットの専用ページへ進めます。
チャットボットに質問するには、「税務相談チャットボットはこちら」をクリックします。
そして、チャットボットにアクセスすると「ふたば」さんが対応してくれます。
具体的な操作方法としては、メニューから質問項目を選択する方法と、フリーワードを入力して質問する方法があります。
試しに、「住宅ローン控除 添付書類」と質問してみました。
質問に対して、該当しそうな回答を表示してくれます。
あとは、順番に質問に回答をしていきます。
質問に対して回答をしていくと、最終的に条件に合った回答を表示してくれます。
「医療費控除」や「住宅ローン控除」といった確定申告で質問が多い内容に対応していて、チャット形式で気軽に質問ができるので、確定申告に不慣れだったり、初めて確定申告をする方にとっては便利なサービスです。
「確定申告書等作成コーナー」の目立つところにチャットボットのリンクがあれば、利用者が増えると思いますが、いまはわかりづらいところにリンクがあるので、それが残念ですね。
税務相談「チャットボット」の試験導入について、まとめてみました。
今後は、AIの学習機能により、相談に対する回答の精度が向上していくはずです。
「ふたば」さんから、「最初は、うまく答えられない質問もあるかもしれませんが、温かい目で成長を見守ってくださいね。」というメッセージが発信されているので、より使いやすく改善されていくことを期待しましょう。
編集後記
昨日は、確定申告の電話相談を。新型コロナウイルスの関係で自宅で確定申告書を作成する方が増えたため、確定申告書等作成コーナーの操作に関する問い合わせが多くなりました。