明日から3日間に渡って税理士試験が行われます。
ここまで頑張ってきて受験生のみなさんには、本試験で実力を出し切ってもらいたいものです。
集中力が落ちる時間帯に注意
本試験は何度経験しても緊張するものです。
そして、この緊張によって本来の実力が出し切れずに、悔しい思いをする方もいます。
適度な緊張感なら集中力は維持できますが、過剰な緊張感は焦りに繋がり、集中力が散漫になってしまいます。
でも、本試験で2時間ずっと緊張感に襲われることは少なく、過剰に緊張する時間帯は、最初の10分間くらいです。
ですから、本試験の「始めてください」の合図があってからの10分間が、ミスを起こしやすい時間帯です。
わたしは、相続税法の問題を計算から解いていたのですが、昨年の本試験で問題の指示を一部読み飛ばしてしまい、計算でいくつかミスをしてしまいました。
また、試験終了10分前の時間帯も、残り時間が少なくなるにつれて焦り出します。
この時間帯も冷静な判断ができにくくなるため、ミスを起こしやすく注意が必要です。
集中力が落ちてミスが起きやすい時間帯はある程度決まっています。
ですから、この時間帯は特に慎重になって問題に取り組むといいでしょう。
たとえば、理論がある科目を受験する人は、まずは理論の柱上げを最初の5分くらいで行い、気持ちを落ち着かせてから計算に取り掛かるのもひとつのやり方です。
開始直後のシミュレーションをしておく
本試験で「始めてください」の合図があった後に、問題に取り掛かる手順をシミュレーションしておくといいでしょう。
問題を解く手順は、答練でいろいろ試してみて、自分に合ったものを決めていると思います。
でも、答練でできていたことが、本試験では緊張のためにできなくなってしまうものです。
本試験の出だしがシミュレーションどおりにいけば、問題を解き進めるペースができ上ります。
試験の始まりでバタつかず、スムーズに問題に入っていければ、その後の気持ちに余裕が生まれるはずです。
できれば、試験開始後の手順を箇条書きにして、試験が始まる直前まで見直すといいでしょう。
わたしは、次のように手順を決めて、試験が始ったら問題用紙の目立つところにメモしていました。
・計算の素読み(3分)
・理論の柱上げ(5分)
・計算の指示確認(2分)
本試験で自分のペースで解答ができるよう、開始直後のシミュレーションをしておきましょう。
捨てる勇気は必要なもの
本試験では「捨てる勇気が必要」というアドバイスを、すでに多くの経験者から聞いていると思います。
わたしも、このアドバイスを何度も聞いて本試験に挑みましたが、いざ本試験が始まると「何とか1点でも多く取りたい」という気持ちになります。
「もしかしたら、この問題は他の受験生は解答しているかも」と考え始めると、本試験の罠にひっかかり、貴重な時間を無駄にします。
経験者ほど、少し難易度が高い問題でも解けそうな気がするため、この罠にひっかかりやすいものです。
どの問題を解答すべきかという取捨選択が、試験の合否を左右するため、一度考えてわからない問題は勇気をもって飛ばしましょう。
税理士試験は、「解答すべき問題を取捨選択する力」も問われる試験なので、こういった試験だと割り切って挑むべきです。
ひととおり問題を解き終わって時間に余裕があれば、飛ばした問題に取り掛かりましょう。
そして、もう一度考えてわからないものは、合否に影響がない可能性が高いので、それ以上手を付けなくても大丈夫でしょう。
最後に、いよいよ明日から税理士試験が始まります。
いままでの努力をすべて出し切れるよう、自信を持って本試験に挑んでください。
みなさんの努力が報われるよう陰ながら応援しています。
編集後記
昨日、子供と散髪に行ったところ、いままで現金払いだったお店にPayPayが導入されていました。ひとつ現金を使う機会が減って助かります。