令和2年分確定申告に向けて、e-Taxを利用した申告の準備を進めている方もいると思います。
もし、過去に確定申告会場で電子申告を行っている場合は、すでにID・パスワードを取得している可能性があるため、まずは過去の申告書類を確認してみましょう。
すでにID・パスワードを取得済みかも?
先日、国税庁から、令和2年分確定申告については、確定申告会場への入場に「入場整理券」が必要になるとの発表がありました。
新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、入場できる時間枠が指定された入場整理券が配布され、確定申告会場の混雑を緩和するための対策が講じられます。
このことを知り、e-Taxを利用した申告の準備を進めている方もいると思います。
e-Taxを利用すれば、確定申告会場に出向かなくても、パソコン又はスマートフォンからインターネットを通じて申告手続を行うことができます。
そのためには、「マイナンバーカード方式」又は「ID・パスワード方式」のどちらかを利用することになりますが、いまから準備するのであれば、即日に発行されるID・パスワードの取得がいいでしょう。
ちなみに、平成30年1月以降に確定申告会場で電子申告を行っている場合は、すでにID・パスワードを取得している可能性があります。
したがって、税務署に出向く前に、まずは過去の確定申告書の控えの中に、「ID・パスワード方式の届出完了通知書」が入っていないか確認をしてみましょう。
新たに ID・パスワードを取得
確定申告会場で電子申告を行っていない場合は、新たに ID・パスワードを取得する手続きが必要になります。
この場合は、税務署まで出向いて職員による本人確認を行った上で、「 ID・パスワード方式の届出完了通知 」を発行してもらいます。
税務署での手続きには、本人確認書類が必要になるため、運転免許証などを忘れずに持参しましょう。
e-Taxには、「マイナンバーカード方式」と「ID・パスワード方式」の2種類の方法があります。どちらを利用するにしても、初めてe-Taxを利用するときは、事前の準備が必要になります。ここでは、マイナンバーカードを取得していない方向け[…]
利用者識別番号を利用した手続き
過去に、税理士に確定申告を依頼したことがある場合は、すでに利用者識別番号を取得している可能性があります。
この場合は、税務署職員に利用者識別番号を保有していることを伝えて、「ID・パスワード方式の届出完了通知」の発行を受けるようにしましょう。
ID・パスワードのIDと利用者識別番号は同じものになるため、すでに利用者識別番号を保有している場合は、保有していることを伝えないと、新たに利用者識別番号が発行されてしまいます。
利用者識別番号は、e-Taxのメッセージボックスを確認するのに利用するため、新たに利用者識別番号が発行されてしまうと、過去の申告データを確認することができなくなってしまいます。
もし、過去に取得した利用者識別番号がわからない場合は、税務署に「変更等届出書」を提出することにより、利用者識別番号と暗証番号が記載された通知書を受け取ることができます。
変更等届出書を提出してから1週間程度で通知書が届くため、時間に余裕がある場合は、この手続きで利用者識別番号を確認するといいでしょう。
2020年分の確定申告に向けて、早めにe-Taxができる環境を整えておくことをおすすめします。
マイナンバーカードの取得には時間を要するため、いまから準備をするのであれば、即日に発行されるID・パスワードの取得がいいでしょう。
ただし、ID・パスワード方式は、マイナンバーカードが普及するまでの暫定的な措置のため、いずれ使用できなくなる可能性があるので注意が必要です。
編集後記
昨日は、税務調査のまとめと修正申告書の作成を。なんとか年内に終わらせるために頑張って取り組んでいます。