確定申告の申告期限まで残り1ヶ月ほどとなり、税理士事務所に勤務している人は繁忙期に突入していると思います。
繁忙期は、勉強と仕事の両立が本当に難しい時期ですが、ここをどう乗り越えるかが税理士試験の合否に大きく影響します。
2、3月は計算の基礎を固める大切な時期
税理士試験の計算は、答練までに学習した基礎的な論点だけで合格レベルの答案が作成できます。
この時期は、計算の基礎論点の理解と、個別問題の反復に時間を割き、しっかりと基礎固めをしましょう。
個別問題で間違えたところは、計算テキストを読み直し、必要に応じてはWeb講義を視聴して、理解を深めることが必要です。
自分の苦手論点を洗い出し、コツコツと個別問題を解くことが基礎固めにつながります。
わたしは、ミスしやすい個別問題を間違いノートに記録して、時期をずらして何回か解きなおしてました。
いまは忙しいから繁忙期が終わってから取り組もうと思っていると、あっという間に答練が始まり、基礎論点の対策が後回しになってしまいます。
対策が後手後手にまわると、目の前の課題をこなすだけで手一杯になり、基礎論点を振り返る時間がないという負のループにハマってしまいます。
いまはプロ野球のキャンプ中ですが、ニュースをみると打ったり、投げたり、守ったりと基礎的な練習を反復しています。
やっている方も見ている方も少し飽きてしまうような練習ですが、この時期に基礎固めをする大切さを理解しているから、あんなに一生懸命に反復練習に取り組んでいると思います。
この時期の理論については、専門学校の学習スケジュールにそって個別理論をまわすだけで十分です。
通勤時の電車の中や、お昼休憩などのすき間時間を利用して、個別暗記だけは継続しましょう。
限られた時間の中でメリハリを
やるべきことはわかっていても、時間の確保が本当にむずかしい時期です。
勉強計画にあれもこれもと詰め込まず、毎日コツコツ継続できる計画を立てるのがいいでしょう。
無理な計画を立てると、思い通りに消化できないことがストレスになり、勉強に対するモチベーションを下げる要因になってしまいます。
わたしが受験生のときは、講義だけは決まった曜日に受講して、勉強のペースを乱さないようにしていました。
繁忙期は通学からWeb講義に切り替え、講義を2倍速くらいで受講すれば、少ない時間で学習できます。
この時期は、仕事の疲れで勉強のスイッチが入らない日もあります。
そんなときは、「今日はここまで」とメリハリを付けて、ある程度のところで切り上げることも必要です。
集中力がない中で、やみくもに時間だけ使っても記憶として定着しません。
合格のためには環境を変えることも選択肢のひとつ
受験生時代は、通学で受講していましたが、毎年繁忙期になると授業に参加する受講生が少なくなります。
受講生の中には、繁忙期が終わっても授業に参加しなくなる人もいて、繁忙期に勉強が中断した結果、受験をあきらめてしまう人が一定数います。
税理士試験は、勉強のための時間が確保できなければ合格が厳しい試験だと思います。
もし、残業や休日出勤が多い事務所に勤務していて、勉強の時間確保が難しいのであれば、転職をして環境を変えるべきです。
どうしても試験に合格したいのであれば、迷わず新たな環境を探しましょう。
編集後記
繁忙期は業務に追われるため、仕事の見直しも慌てぎみになります。ミスを防ぐために、繁忙期は翌日に再度見直しをするようにしています。1日おくと冷静な目で確認ができ、見落としがちな間違いを見つけたりします。