税理士として開業してから「先生」と呼ばれることが増えました。
この呼び方は、わたしがこの業界に入ったときに一番違和感を感じたものです。
「先生」に違和感を感じた
税理士業界に転職して一番違和感を感じたのが、「先生」という呼び方です。
新卒でこの業界に入っていれば、この呼び方に対する違和感も少なかったかもしれません。
しかし、40歳で一般企業から転職したわたしには、すごく違和感がありました。
先日、はじめて税理士会の集会に参加して、多くの方と名刺交換をしました。
「松野です」と挨拶しても、相手の方からは「先生は、〇〇ですか?」と話しかけらます。
周りの方たちの会話を聞いていても、「先生」という言葉が飛び交っていました。
でも、お互いを「先生」と呼び合って会話をしているのは、見ていて違和感があります。
わたしは、「先生」という呼び方に対しては、ラクさという印象しかありません。
とりあえず、「先生」と呼んでおけば大丈夫だろうという感じを受けます。
相手の名前を覚えなくても、「先生」だけで相手に失礼な印象は与えず会話は成り立ちます。
ここにいると、この感覚に染まってしまうのかなと感じました。
税理士業界において、こういった違和感を感じる習慣が残っているのも、若い人が税理士に魅力を感じないことのひとつでしょう。
狭いコミュニティの中では当たり前のことであっても、外から見るとおかしなことはいろいろあります。
周りに合わせておけばラクかもしれませんが、自分が違和感を感じるものは、無理に合わせなくてもいいでしょう。
違和感を感じるものからは、一定の距離を置くのも必要かもしれません。
「先生」には距離を感じる
「先生」と呼ばれると、相手の方との距離を感じます。
仕事で関わる方に「先生」と呼ばれたときは、やんわりと「松野さんでいいですよ」とお願いします。
ほとんどの方は、次回から「松野さん」に変えてもらえますが、たまに「先生」と呼ばれ続けることがあります。
わたしの中では、「先生」という呼び方に対する違和感が消えないので、仕事のやりにくさを感じてしまいます。
税理士登録をしてから、営業の電話がよくかかってきます。
電話に出たときに、「松野先生ですか?」と言って話を始められると、最初から「相性が合わないな」と感じます。
営業電話をかけてきただけで、すでにマイナスの印象ですが、それ以上に印象が悪くなります。
「先生」と呼ばれると、「いまでもそういう言葉を使っている古い体質の会社かな」という印象を持ちます。
一緒に仕事をするパートナーの選び方は、人それぞれの基準があるはずです。
わたしにとっては、お互いの信頼関係を築き上げるのに、相手との距離間は重要な要素です。
やはり「先生」と呼ばれると、距離間が縮まらずいい関係が築けないことが多いです。
対等な立場で仕事がしたい
わたしは、お客様でも取引先でも対等な関係で仕事をするのが普通だと考えています。
税理士は税務・会計の専門家なので、その分野について説明する機会はありますが、報酬に対するサービスを提供しているだけであって、普通のビジネス上の関係です。
こちらもお客様や取引先との会話の中で学ぶことがあるので、先方との関係は対等であるのが正常です。
この相互関係のバランスが崩れると、仕事は上手くいかなくなり、関係は長続きしないものです。
わたしは、せっかくの出会いを良好なものにしたいので、「対等な立場」で仕事がしたいという思いが強いです。
ですから、呼び方で上下関係がうまれるのは、お互いにとって望ましいことではありません。
編集後記
子供が夏休みに入ったのでどこかに出かけたいのですが、部活や塾の予定があって計画がなかなか立てられません。せっかくこちらに時間の余裕ができたのに、いまは子供の方が忙しくなってしまっています。