2020年10月28日から、チャットボットによる年末調整に関する相談対応がスタートしました。
2020年1月にサービスが始まったときは確定申告に関する相談だけでしたが、新たに年末調整の相談にも対応するようになりました。
ここでは、国税庁のチャットボットを利用した税務相談について紹介します。
「チャットボット」とは
チャットボットとは、「チャット」と「ロボット」を組み合わせた言葉で、AIによる自動会話プログラムのことです。
納税者が知りたい情報を、メニューで選択したり、フリーワードを入力すれば、AIを活用して自動で回答を表示させてくれます。
チャットボットを利用するには、国税庁HPのトップページにある「チャットボットへ質問する」から「チャットボット(ふたば)」へアクセスします。
そして、次のいずれかの方法によりチャットボットへ質問をすることができます。
- メニューから選択して質問する
- 文字で入力して質問する
チャットボットは24時間利用できるため、曜日や時間を気にすることなく、気軽に税に関する質問ができます。
チャットボットによる年末調整の相談
チャットボットによる年末調整の相談は、2020年10月28日から12月28日まで利用できます。
具体的には、年末調整の各種申告書を作成する際に、従業員から問合せが多い次のような事項に対応をしてくれます。
- 年末調整の各種申告書の内容、書き方、添付する書類に関すること
- 年末調整で適用される控除に関すること
- 令和2年分の税制改正に関すること
- 転職をした場合や育児休業を取得した場合など、その方の状況に応じて行う年末調整の手続に関すること など
チャットボットには、年末調整に関するよくある質問として、次のようなメニューが表示されるため、ここから知りたいことを調べることができます。
もし、確認したい内容がメニューにないときは、キーワードを入力することによって、質問に対する回答を表示してくれます。
たとえば、「年末調整ソフト」と入力してみると、次のように質問に答えてもらえます。
質問の内容によっては、国税庁のホームページ内にある情報が紹介され、それを確認することによって回答を得ることができます。
年調ソフトについては、表示されたリンクをクリックすることで、その概要についての確認とソフトのダウンロードができます。
確定申告の相談は2021年1月から
所得税の確定申告に関する相談は、2021年1月中旬から対応を開始する予定になっています。
具体的には、次のような内容を相談することができるようになります。
- 確定申告の手続に関すること
- 給与所得、年金の所得に関すること
- 配当所得、株式の譲渡所得に関すること
- 医療費控除、住宅ローン控除に関すること
- 社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除、生命保険料控除、地震保険料控除、寄附金控除(ふるさと納税)、雑損控除、寡婦・ひとり親控除、勤労学生控除、障害者控除、配偶者(特別)控除、扶養控除、基礎控除に関すること
- e-Taxや確定申告書等作成コーナーの操作に関すること
- 令和2年分の税制改正に関すること
チャットボットによる確定申告の税務対応は、来年が2年目になるため、AIの学習機能により回答の精度が上がっていることを期待します。
国税庁のチャットボットを利用した税務相談について紹介してみました。
今年の年末調整は改正点が多く、申告書の様式も変更されているため、書き方に迷う方が増えることが予想されます。
チャットボットはスマホでも利用できるので、ちょっとした質問や確認のために活用してみるといいでしょう。
編集後記
昨日は、顧問先からのメール問い合わせに関する調べものなどを中心に。夕方からは、Go To Eatキャンペーンを利用して家族で食事に出かけました。