先日、自分の「好きな言葉」や「座右の銘」を聞かれる機会がありました。
自分の「好きな言葉」や「座右の銘」があると、行動がしやすくなるというお話です。
自分の「好きな言葉」とは
「あなたの「好きな言葉」や「座右の銘」を教えてもらえますか?」
これは就職活動でよく質問されるテーマです。就活生ならすぐに答えられるものでしょう。
しかし、社会人になると、このテーマについて会話をしたりする機会は少なくなります。
久しぶりに自分の「好きな言葉」について聞かれる機会があったので、その言葉を好きになったきっかけを振り返ってみたいと思います。
わたしは、好きなが言葉が2つあり、それぞれ自分の行動のもとになっています。
・努力に勝る才能なし
・自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ
努力に勝る才能なし
これは、野村克也さんの著書「野村の哲学ノート「なんとかなるわ」」で見つけた言葉です。
わたしは、小学校から高校まで野球をやっていたこともあり、昔から野球に関わる方の本をよく読んでいます。
星野さん、落合さん、野村さんの本はよく読みますが、その中でも野村さんは名言が多いので何冊も読みました。
「努力に勝る才能なし」という言葉について、野村さんは「努力を語るうえで、この言葉を避けて通ることはできない」と著書で触れています。
テスト生からプロ野球選手になった野村さんは、いつクビになってもおかしくない立場に置かれていました。
そのため、人の何倍も努力を重ねるために、練習後も毎晩ひたすらバットを振り続けたそうです。
ただし、努力をするうえで最も大切なことは、「努力をしたかどうか」ではなく、「正しい努力ができているかどうか」と加えて書かれています。
同じ努力でも、明確な目的意識を持ち、正しい方向性で取り組まなければ、その努力は報われないということです。
この本を読んでからは、「正し努力」というのを意識するようになりました。
努力を続けていても、なんとなく続けているだけでは、自分が思い描いたような成果に結びつきません。
正しい努力をするには、目的意識をもって試行錯誤しながら行動を続けることが大切だと気付かされた一言です。
自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ
これは、リクルートの創業者である江副浩正さんによりつくられた言葉です。
1968年にリクルートの社訓となり、1989年まで公式な社訓として使われていました。
わたしが生まれた年にできた言葉ということもあり、好きな言葉のひとつになっています。
税理士業界に転職する前に働いていた採用関連の会社は、元リクルート出身者が立ち上げた会社だったため、リクルート時代の話を聞く機会が多くありました。
多くの起業家を輩出したリクルートという会社が、どんな風土のもとで起業家精神を大切にして、組織を拡大していったのか興味がありました。
そこでリクルートについて調べたときに見つけたのが、「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」でした。
江副さんが50年前につくった言葉ですが、その当時に会社という組織ではなく、個人に向けた言葉で社訓がつくられたことに驚きます。
いまでこそ働き方改革で、個人が尊重される時代になりましたが、50年前にその視点があったのはすごいことです。
社訓が廃止された後も、この言葉がリクルートの中で大切にされている理由がわかります。
この言葉には、何かを始めたいなら機会を与えられるのを待つのではなく、自ら一歩を踏み出さないと何も変わらないというメッセージが込められています。
一歩を踏み出すのに躊躇しているときに、この言葉を思い出して、自分を変える行動をとるよう意識をしています。
好きな言葉に行動を合わせる
「好きな言葉」や「座右の銘」は、自分の行動指針になるため、行動するときに役立ちます。
また、自分が悩んだり、迷ったりしたときの行動の助けにもなるものです。
「好きな言葉」や「座右の銘」が全くないという人もいますが、わたしは「好きな言葉」に助けられています。
何か決断するときや悩んだときには、好きな言葉に合わせて行動するようにしています。
なりたい自分に少しでも近づくには、その言葉に従って素直に行動するのが近道だからです。
「好きな言葉」や「座右の銘」の選び方は、四字熟語、ことわざ、偉人・著名人の名言など人それぞれです。
なかにはマンガのキャラクターの名言を好きな言葉にしているケースもあります。
何かしら気になる言葉や、好きなフレーズを見つけたら、まずはメモしてみたらどうでしょうか。
もしかしたら、それが自分にとっての大切な言葉になるかもしれません。
編集後記
昨日は、税理士会の研修でした。テーマは消費税の軽減税率でしたが、専門家でも判定を悩むものが多く、なんでこんな制度ができたのか不思議で仕方がありません。誰にメリットがあるのか本当にわからない制度です。