独立して事業を始めるにあたって、経営の相談をすることが増えてきました。
いままで経営の相談を受ける立場だったのが、逆の立場になると見えることがあります。
「売上」「資金繰り」「人材」が不安
わたしは、経営者が抱える不安の多くは、「売上」「資金繰り」「人材」に関することだと思っています。
特に、資金繰りについては、経営者から「考え出すと眠れなくなるよ」という悩みをお聞きすることがあります。
いままで「そうですよね」って答えていましたが、同じ経営者という立場でないと、何となく説得力がないなあと思っていました。
最近、事業を始める日が近づくにつれて、売上や資金繰りに対する不安が増してきました。
やっと「経営者が抱える不安って、こういうことなんだ」というのを実感し始めています。
従業員を抱えて経営をしている経営者からすれば、「個人事業の立ち上げの不安なんて大したことないよ」というレベルかもしれませんが、先が見えないことは不安になるものです。
経営者と同じ視点で見てみる
わたしが経営者と話をするのに意識しているのは、「売上」「資金繰り」「人材」の3つのテーマを確認することです。
経営者の悩みというのは、「売上」「資金繰り」「人材」がリンクしているもです。
経営者は、それぞれの分野の専門家に悩みを相談したりしますが、「できれば他の悩みも一緒に相談に乗ってほしい」というのが本音だと思います。
それぞれの悩みついて、すべての専門家と会っていたら、経営者の時間はあっという間になくなります。
たとえば、会社のHPをリニューアルしたいときは、Webアドバイザーや広告制作会社に相談すると思います。
相談を受けた側は、経営者の要望を聞いて新たなデザイン案を提案することになるでしょう。
もし、今回のHPリニューアルが、ネットショップ事業を新たに始めるためだったときに、「Web制作やネットビジネスの経験がある方の募集ページも一緒にご提案しましょうか?」といった話をされたら経営者としては助かります。
経営者からの相談は、HPのリニューアルという内容かもしれませんか、経営者は新たな事業の立ち上げについて、お金や人材の悩みも抱えているはずです。
仮に、経営者が人材募集を予定していなかったとしても、この専門家に相談したら、「こういった視点で課題に対する提案をしてもらえるんだ」という経営者からの信頼は得られるはずです。
自分の専門分野の課題解決だけでなく、経営者の立場になって、その課題とリンクしている悩みについても何かしらの提案をするということは大切です。
経営者は、課題に対する決断をするために、多くの情報をほしがっているものです。
相手の目線で相談内容は変わる
自分が事業を始めることになって、経営に関する相談をすることが増えてきました。
これから、自分ひとりですべての決断をしなければならないため、決断するのに参考となる情報はいくらあっても困りません。
最近は、事業に関わる方に、「こんな事務所を目指しています」「こんなサービスの提供を考えています」といったことを、できるだけアウトプットするようにしています。
自分の考えを伝えることによって、周りの人から新たな気づきやヒントをもらえることがあるからです。
できるだけ、同じ情報をアウトプットするようにしていますが、その情報を受け取った側の反応はまちまちです。
その内容に興味を示してくれて、深掘りするための質問をしてくれる方もいれば、さらっと話を流されることもあります。
ときには、こちらが予期していなかった方向に話を広げてくれて、会話が盛り上がることもあります。
こちらの情報をどのように受け取るかによって、相手がどの目線で相談に乗ってくれるかが判断できます。
少しでもこちらと同じ目線になって話をしようという姿勢が見えると、これからもいろんな相談をしようという気になります。
自分が経営の相談をする立場になって、いろいろ見えるようになったものがあります。
編集後記
とうとうサラリーマン生活も明日で終わりです。まだ申告業務が1件終わっていないので、最終日までガッツリ仕事になりそうです。